理不尽な病 ~アルコール依存症の夫と暮らして~

アメリカ人の夫との結婚生活15年。夫のアルコールの問題に悩まされて10年。アルコール依存症だと認識して約8年。健やかなる時も病める時も、死が二人を分かつまで、私はこうして地獄に付き合わなければならないのだろうか…? 遠い日本の親にも友達にも言えないこの苦しみを、どうかここで吐き出させて下さい。(2018年5月)

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

社会復帰

夫の初出勤の日。 私はあまり大袈裟にならないように、普通の感じで日本語で「いってらっしゃい」と夫を見送った。すると夫は、「昔はいつも僕が仕事に行く時は、それを言ってくれたね。」と少しはにかんだ。「そうだね」と私も笑った。 夫が無職だったこの…

夫婦の絆

久々に夫が凄い人に思えた。 夫が無職の間は、夫のことはグータラで尊敬できなかったけれど、今までの空白の時間を埋めるためにも、夫は働き始めたら、きっと一生懸命に働いてくれると信じている。 遠い昔のことでずっと忘れていたのだが、そういえばそんな…

就活

夫の貯金が底をついてきた今年の春、夫は言った。 「もう十分静養した。もういい。仕事を見つけるよ!」 仕事を見つけるだなんてセリフ、今までに一体何度聞いたことか。 でも、本当に夫には働いてもらわなければならない。 私は毎日毎日、お金の心配をして…

苛立ち

夫が仕事を辞めて6年にもなると、さすがに夫の貯金も底をつき、私にも家のローンを負担するように言ってきた。そう、それまでこの生活を支えていたのは、老後の資金を含む夫の貯金で、私は家のローンや生活費は払ってはいなかったのだ。 夫に言ったことがあ…