理不尽な病 ~アルコール依存症の夫と暮らして~

アメリカ人の夫との結婚生活15年。夫のアルコールの問題に悩まされて10年。アルコール依存症だと認識して約8年。健やかなる時も病める時も、死が二人を分かつまで、私はこうして地獄に付き合わなければならないのだろうか…? 遠い日本の親にも友達にも言えないこの苦しみを、どうかここで吐き出させて下さい。(2018年5月)

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ずっとやりたかったこと

夫が回復したらやりたいと思っていたことの一つに、自宅でのカラオケパーティがある。 夫のアルコール依存症が酷くなってからは、人を家に呼ぶことができなくなっていた。 だから、人を家に呼ぶことができるようになる、ということが、一つの夫の回復の目安…

あれから3年

夫が断酒して3年が経った日、私は毎年そうしているように、家のリフォームや家具を作るのが好きな夫に、Home Depot (ホームセンター)のギフトカードをあげた。 AAに行っていない夫は、断酒記念のトークンや賞状を、どこかでもらえたりするわけではない。だ…

飲んでなければそれでいい

夫は、年に一度ぐらいの割合で「今年は仕事を見つける」と宣言していた。 それを適当に聞き流す私。 でも本心では、一刻も早く社会復帰をして欲しかった。 無職歴が長ければ長いほど、仕事につきにくくなる。 私だったら、こんな時間が無駄なことはしない。 …

働かない夫

いつの間にか3年が経っていた。 その間、世間ではCovid(コロナ)が始まり、私は転職し、東京オリンピックが開催され、そしてロシアとウクライナは戦争を始めた。 夫の生活は変わらなくても、世の中は変動している。 この3年間は、平和で穏やかな日々では…

過ぎ去りし日々

2022年、夏。 夫が断酒を始めてから3年が経ちます。 重度のアルコール依存症で、廃人だった夫。 あの頃は毎日が地獄で、夫を取り巻く人間みんなが病んでいた。 あの地獄から抜け出し、普通の暮らしがしたいと切望していた。 今のこのアルコールとは無縁…