理不尽な病 ~アルコール依存症の夫と暮らして~

アメリカ人の夫との結婚生活15年。夫のアルコールの問題に悩まされて10年。アルコール依存症だと認識して約8年。健やかなる時も病める時も、死が二人を分かつまで、私はこうして地獄に付き合わなければならないのだろうか…? 遠い日本の親にも友達にも言えないこの苦しみを、どうかここで吐き出させて下さい。(2018年5月)

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

義理の母と父

義母と義父は夫が高校生の時に別居をし、それから離婚をしている。義母は離婚原因を義父の浮気のせいだと言い、義父は離婚原因を義母の金銭問題のせいだと言う。義父は当時の浮気相手と現在再婚をしているのだが、この彼らの三角関係は、何十年経った今でも…

無関心

夫の周りには、夫を叱ってくれる人がいない。アメリカ人の国民性なのだろうが、個人的な問題に進んで関わろうとしないのだ。夫の友人、親戚、夫の兄妹、みんな夫のアルコール問題を、まるで存在しないかのように無視して普通にしている。 唯一夫の両親だけが…

本当の願い

夫が死んでくれたら、やっとこの苦しみから解放されるんだろうなと、絶望しながら節々でふと思ってみるものの、私の本当の願いはそんなことではない。ただ、世の中の普通の家庭のように、普通の暮らしがしたいだけだ。 夫が素直に専門家の助けを得て回復に向…

アルコール依存症の家族

アルコール依存症との生活は壮絶である。この病気の人間が家族の中にいると、本人だけではなく、周りの人間までもが病気になる。アルコール依存症は病気なんだと分かってはいても、理屈の通じないアルコール依存症者と一緒に暮らすのは、非常に苦痛を伴うも…

911(警察)

私は夫から精神的な言葉の暴力で苦しめられる反面、肉体的な暴力は実は一度も受けたことはない。酔っていても、である。また夫は、酔っていても、ものを投げつけたり破壊するようなこともしない。これは不幸中の幸いであり、もし夫が暴力的でものを破壊する…

先が見えない苦しみ

夫がアルコール依存症だという事実はとても辛い。でも、もう、受け入れました。専門家の力を借り、謙虚に、頑張って回復する努力をしているならしっかりと応援したい。でも、夫は専門家の力を借りようとしない。それが私の今の大きなストレスになっている。 …

支配されるもの

夫の病気のせいで奪われるのは、私の仕事の時間だけではない。たまの息抜きの友人達との約束でさえも、全ては夫の体調に左右される。「娘を夫と二人で家に残して大丈夫だろうか・・・?」 友人との約束当日にドタキャンをして友人に迷惑をかけたくない。当日…