理不尽な病 ~アルコール依存症の夫と暮らして~

アメリカ人の夫との結婚生活15年。夫のアルコールの問題に悩まされて10年。アルコール依存症だと認識して約8年。健やかなる時も病める時も、死が二人を分かつまで、私はこうして地獄に付き合わなければならないのだろうか…? 遠い日本の親にも友達にも言えないこの苦しみを、どうかここで吐き出させて下さい。(2018年5月)

社会復帰

夫の初出勤の日。

私はあまり大袈裟にならないように、普通の感じで日本語で「いってらっしゃい」と夫を見送った。すると夫は、「昔はいつも僕が仕事に行く時は、それを言ってくれたね。」と少しはにかんだ。「そうだね」と私も笑った。

 

夫が無職だったこの6年の間に、Covidで世間の働き方はもうすっかり変わり、夫も出社と在宅勤務のミックスで働くようになった。

 

前職でも在宅勤務はすることはあったのだが、今とは違い、当時は自宅でアルコールを飲みながら仕事をしていたんじゃないかな、と思っている。解雇になる直前にはもう、朝から飲んで出勤していたので、当時は在宅勤務中に飲んでいた事は明白であろう。

 

前職での11年間は、徐々にアルコールの量が増え、最後の方になると、休日も朝から飲んでいた。新しい仕事では、気持ちを新たに、どうか再びアルコールに手を出しませんように、と願うばかりです。