理不尽な病 ~アルコール依存症の夫と暮らして~

アメリカ人の夫との結婚生活15年。夫のアルコールの問題に悩まされて10年。アルコール依存症だと認識して約8年。健やかなる時も病める時も、死が二人を分かつまで、私はこうして地獄に付き合わなければならないのだろうか…? 遠い日本の親にも友達にも言えないこの苦しみを、どうかここで吐き出させて下さい。(2018年5月)

35日の壁

夫は週5日、AAに行き始めた。人生経験の浅い若者達が多く集まるミーティングより、自分より年上の、人生経験が豊富なメンバーがいるミーティングに好んで参加した。

 

そこで知り合いもできたようだ。

今の夫に必要なのは、そういう自分と同じ境遇にあり、断酒を続けている仲間の存在だ。

 

AAに通い始めて2週間が経った頃、夫は自信タップリにこう宣言した。

「もう大丈夫!仕事に復帰するよ!Corporate world(ビジネスの世界)に戻るよ!」

 

まだ断酒して2週間。

夫のこの自信は、いつも私を不安にさせる。

 

いちいち真に受けて喜び、結局失望させられるパターンは既に確立している。

だから私も、夫の言うことをいちいち本気にしない。

 

それに2週間ごときの断酒で、よくもまあこんなに自信がつくものだ。

アメリカ人は、自信に満ち溢れた国民である。

自信過剰とも言う。(小さい頃から学校でそのような教育を受けているのだから仕方あるまい。)

でも本人は真剣に頑張っているから、私も水を差すようなことは言わない。

せめて、今までの断酒の記録、35日間を超えて頂きたい。

この35日が過ぎない限り、私は夫に何を言われても、今は素直に喜べない。

 

 

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